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断水時の衛生対策は体・髪・口で使う物を分けて準備します。体用のウェットシート、髪に使うドライシャンプーに加え、歯ブラシ、コップ、少量の水、ティッシュを一組にしておくと、普段どおり洗えないときの手順を決めやすくなります。
ここでいう断水時の衛生対策とは、入浴や流水での歯みがきが難しい間に、体や口の汚れを落とすための備えです。水を使わない用品をそろえても、入浴や通常の歯みがきと同じ状態を保証するものではありません。
まず家にある用品の「使える部位」と「使い方」を読んでください。体を拭くシートを口へ入れたり、髪用の製品を顔に使ったりせず、用途に合う物を選びます。
断水時の衛生対策は体・髪・口を分けて備える
東京都の「東京くらし防災」は入浴できないときの体にはウェットシート、洗髪が難しいときにはドライシャンプーが役立つと紹介しています。これらを一袋に混ぜるより、用途が見えるように分けると家族で取り違えにくくなります。

| 使う場所 | 用意する物の例 | 購入前に読む表示 |
|---|---|---|
| 体 | からだふき用ウェットシート、タオル、着替え | 対象部位、使用上の注意、開封後の扱い |
| 髪 | ドライシャンプー、必要ならタオル | 水洗いの要否、使用量、拭き取り方 |
| 口 | 歯ブラシ、コップ、飲用できる水、ティッシュ | 歯ブラシの使い方、口腔用製品の用途 |
| 片付け | 使用済み用品を入れる袋 | シートの廃棄方法、自治体の分別 |
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表は家庭向けに組み合わせた編集部の準備例です。全部の用品が必ず必要なセットとして販売されているわけではありません。介助が必要な人は、普段使っている用品や支援者と、災害時に使える方法を先に確かめておきましょう。
出典:東京都「東京くらし防災」PDFの案内、本文41ページ「お風呂に入れないときはドライシャンプーが便利!」。歯みがきの備えは後述の日本歯科医師会の資料を参照しています。
体拭きシートとドライシャンプーの使い分け
体を拭くシートは用途と片付けまで確認
からだふき用として案内された製品を選び、包装の手順どおりに使います。サイズや枚数だけでなく、肌に使える用途か、香りやアルコールの有無など、普段の自分に合う条件も見てください。
例えばユニ・チャームの「ライフリー らくらくからだふき」は、入浴できないときに使うからだふきとして案内され、ノンアルコール・無香料と表示されています。同時に「トイレに流せません」と明記されています。これは特定製品の表示例で、すべてのウェットシートに同じ性質があるという意味ではありません。
購入したシートを普段の生活で使い、取り出せるか、使う人が包装を開けられるか、使い終わった物をどう捨てるかまで確かめる方法を編集部では勧めます。自宅に在庫があっても、開封口が乾いたままなら備えとして使いにくいため、包装に書かれた保管方法も確認します。
出典:ユニ・チャーム「ライフリー らくらくからだふき」。使用感や他製品との優劣を示す評価ではありません。
髪はドライシャンプーの表示に合わせる
ドライシャンプーは普段のシャンプーを水なしで同じように使うという意味ではありません。購入する物の表示で、水を使う必要があるか、どの部位へどれだけ使い、タオルなどでどう拭き取るかを確認してください。
東京都の資料は備えとしての有用性を紹介していますが、全製品に共通の噴射時間や使用量までは示していません。そのため、本記事では「何秒噴射する」「何プッシュ使う」と一律の手順を設けません。製品を選んだ段階で説明書を一緒に保管します。
皮膚の治療中など、普段から使用を制限されている人は、備蓄用だからと新しい用品へ自己判断で切り替えず、いつもの相談先へ使える物を確認しておきましょう。ここでは皮膚症状の診断や薬の使い方は扱いません。
水が少ないときの歯みがきと口腔ケア
日本歯科医師会の災害時ポスターは、水が少ないときの歯みがきとして、約30mLの水を用意する方法を示しています。自分で安全に口をすすいで吐き出せる人が、少量の水で行う一般的な方法です。飲み込みやうがいに介助が必要な人は、普段のケア担当者と方法を決めてください。

手順は水で歯ブラシをぬらして磨き、途中でブラシの汚れをティッシュで拭き取るというものです。その後、コップの水を少しずつ口に含み、2〜3回に分けてすすぎます。約30mLはこの歯みがき手順の水量で、1日分の飲料水や口のケアすべての必要量ではありません。
歯ブラシがない場合について、同会は食後に少量の水やお茶でうがいし、ハンカチやティッシュで歯の汚れを取る方法を案内しています。普段使う歯ブラシも備えておけば、「シートだけあればよい」と思い込まずに準備できます。
歯磨きシートなどを買い足す場合は、口の中に使える専用品かを包装で確かめます。体用・家具用のシートを口へ入れないでください。口腔用でも全製品で使用方法が同じとは限らないため、使う場所、対象年齢、すすぎの要否などを表示で読み、歯ブラシの代わりにどこまで使えるかを自己流で決めないようにします。
液体ハミガキや洗口液も、商品名だけで同じ使い方と考えず、磨く操作が必要か、すすぎ方はどうかを製品表示で確認します。水が少ないからと濃度を変えたり、飲用する物として扱ったりしないでください。
出典:日本歯科医師会「歯みがき、お口のケア」災害時ポスター。本稿は一般的な清潔の保ち方を整理したもので、病気の予防効果を保証するものではありません。
家族の使用量から買い足す数を決める
体拭きシートの必要枚数は人数だけで一律には決まりません。大きさ、使う範囲、製品の説明、介助の有無で変わるため、普段試したときに使った枚数を記録し、備える日数へ広げます。

例えば「2人がそれぞれ1日2枚使い、3日分を用意する」という仮定なら、2人×2枚×3日=12枚です。これは数え方を説明する編集上の計算例で、推奨使用枚数や実際の商品試験ではありません。1枚で全身に使えるという商品表示と、家族が実際に必要とする枚数は分けて考えてください。
紙には用品名、使う人、1日に使った量、備える日数、いま使える在庫、買い足す数を書きます。口腔用は人数分の歯ブラシを数え、コップやティッシュ、水が別に必要なことも忘れずに確認してください。
衛生用品だけでなく、水・食料・トイレなどもまとめて確認したい場合は、在宅避難の備蓄チェックリストへ進めます。自宅に危険があるときは在宅備蓄を使うことにこだわらず、避難を優先してください。
よくある質問
体用のウェットシートで口も拭けますか?
口腔用として表示された専用品を選んでください。体用というだけでは口の中に使えると判断できません。包装の用途を確認します。
ドライシャンプーは全製品で使い方が同じですか?
一律ではありません。水洗いの要否、使用量、拭き取り方を購入した製品の説明で確認します。本記事では共通の噴射秒数を設けていません。
約30mLの水で1日過ごせますか?
いいえ。約30mLは日本歯科医師会が示す、水が少ないときの歯みがきの方法で使う量です。飲料水や生活用水の1日分ではありません。
体拭きシートはトイレへ流せますか?
流せると決めつけないでください。紹介したからだふき製品は流せないと明記されています。使用後は製品表示と自治体の分別に従って処分します。
歯ブラシがなくても何かできますか?
同会は少量の水やお茶でのうがい、ハンカチやティッシュで歯の汚れを取る方法を案内しています。うがいが難しい人に無理に行わず、必要な支援を相談してください。
今日確認すること
家のシート類を取り出し、体用・口腔用・掃除用を分けて表示を読みます。その後、歯ブラシ、コップ、ティッシュ、水を一か所にまとめてください。髪用の用品を備えるなら、説明書も保管し、家族が使う量と不足を記録しておきましょう。
参考資料
- 東京都「東京くらし防災」41ページ。入浴できないときのウェットシートとドライシャンプー。
- 日本歯科医師会「歯みがき、お口のケア」災害時ポスター。少量の水での歯みがきと歯ブラシがないときの方法。
- ユニ・チャーム「ライフリー らくらくからだふき」。用途、表示、流せないという注意。
資料取得・確認日:2026年11月4日(日本時間)。執筆:防災ナビ編集部。図と記入表は編集部の説明用で、公的機関の公式図ではありません。
