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ペットの備蓄量は普段の一日分の使用量に備える日数を掛け、今ある使える在庫との差を計算します。フード、水、排泄用品を別の単位で記録し、ペットごとに分けるのが出発点です。犬も猫も一律に「一日100g、水1L」とは決めません。
ここでいうペットの備蓄量とは普段使う消耗品を何日分持っているかを数えた量です。給餌量や飲ませる量を新たに決める表ではなく、いつもの世話に使う数量と不足を確認するための表です。
ペットの備蓄量と備える日数
環境省の一般飼い主向けガイドラインは、ペットフードと水を少なくとも5日分、できれば7日分以上備える例を示しています。ペットシーツ、排泄物の処理用具、トイレ用品、食器なども挙げています。

出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン 一般飼い主編」の「ペット用の避難用品や備蓄品の確保」(冊子19ページ)。
日数の目安を決めても、一日分が分からないと必要量を計算できません。まずペットの名前と種類、現在使う品名、一日分の数量、数えた日を記録します。複数頭が同じフードを食べる場合も、個体別の行を作ってから合計すると、食事内容が変わったときに直しやすくなります。
水は飲用の備えと、食器等の清掃に使う水を分けて考えます。この表では普段の世話で飲み水として用意している量を記入します。体格やフードの水分、季節などで条件が違うため、表を埋めるために水や食事を減らさないでください。必要な量に不安がある場合は、かかりつけの動物病院へ相談します。
普段の消費量の記録
フードは「一袋」だけでなくg、缶、パウチなど、毎日数えられる単位を選びます。ドライフードとウェットフードを併用する場合は行を分け、gと袋数を足して一つの数字にしません。療法食等を使う場合は、その品名を残して管理します。
水は普段用意している量をLまたはmLで記録します。器に残った量や交換のために捨てた量もあるので、「用意した量」と「飲んだ量」を同じ意味にしないことが大切です。家庭で数えた量は備蓄計画の材料であり、医学的に必要な飲水量の測定ではありません。
ペットシーツや処理袋は一日に交換・使用した枚数を数えます。猫砂等は全交換と日々の継ぎ足しを区別します。例えば継ぎ足した分だけを一日量にすると、備える期間に全交換が重なる場合の量が抜けます。普段の交換方法のまま、期間中に必要になる作業もメモしてください。
一日だけでは変動が分からないときは、無理なく記録できる普段の数日を選びます。「最も少なかった日」だけを基準にせず、交換の多い日があった理由も残す、という編集上の管理方法です。健康状態の変化を、備蓄量の計算だけで解決しようとはしません。
必要量と買い足し量の計算表
使う式は、一日量×日数=必要量、不足がある場合は必要量-使える在庫=買い足し量です。在庫のほうが多ければ買い足しは0とします。期限、開封後の保存条件、普段使う品と同じかを確認してから、使える在庫へ数えます。

次は架空の一頭についての計算例です。表の一日量は説明のための仮定で、犬・猫の標準量でも、どの体重にも当てはまる推奨量でもありません。日数は計算を比較するために5日と7日を並べています。
| 品目 | 仮の一日量 | 5日分 | 7日分 | 使える在庫 | 7日分への不足 |
|---|---|---|---|---|---|
| フード | 80g | 400g | 560g | 300g | 260g |
| 飲み水として用意する水 | 0.4L | 2L | 2.8L | 2L | 0.8L |
| ペットシーツ | 4枚 | 20枚 | 28枚 | 18枚 | 10枚 |
| 排泄物の処理袋 | 3枚 | 15枚 | 21枚 | 12枚 | 9枚 |
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例えばフードは80g×7日=560gで、使える在庫が300gなら260gの不足です。買う商品の内容量が仮に200g入りなら、260÷200=1.3袋なので、袋単位では2袋を買う計算になります。400g増えて合計700gになるため、必要量との差も確認できます。
買う単位と使う単位が違うときは、一度同じ単位に直します。箱に入ったパウチなら、箱数だけでなくパウチの個数を数えます。小分けしている場合も、分ける前と後の両方を在庫へ加える二重計上に注意してください。
在宅用と持ち出し用の二重計上を防ぐ
「家に7日分」「持ち出し袋に2日分」と別々に記録しても、同じ物を両方に数えていれば合計9日分にはなりません。保管場所ごとに実物が分かれているかを確かめます。

例えば合計7日分のうち2日分を持ち出し袋へ移したなら、家の棚は5日分、持ち出し袋は2日分です。これは在庫を分けた例で、持ち出す日数の公的基準ではありません。避難時に持てる量と、在宅で使う量は、移動手段やペットの搬送方法も考えて決めます。
一覧には「家の棚」「持ち出し袋」「別の保管場所」の欄を作ります。片方から使ったら、その場所の残数を減らします。別の人が買い足した品も、どこへ置いたかまで書けば、二人で同じ不足分を注文することを避けやすくなります。
食べ慣れた品を使って補充する
買い足した品は品名、量、期限、開封日、保管場所を記録します。普段使う品を少し多めに持ち、期限等を見て使い、減った分を補充する管理方法なら、備えと日常の消費を同じ表で追えます。
食品の保存条件や開封後の扱いは、商品の表示やメーカー案内に従います。大袋の未開封時の期限だけを見て、小分けした物にも同じ期限を付けないでください。本稿では製品を選定していないため、全フード共通の保存年数や開封後の日数は設けません。
療法食や薬などは、普通のフードや日用品へ置き換えて数えないようにします。環境省も療法食と薬を、動物の健康や命に関わる備えの例に挙げています。追加の処方や保存方法は動物病院に相談し、備蓄のために投薬量や食事内容を自己判断で変えないでください。
補充の確認日は家庭の買い物に合わせて決めます。その日に期限と残数を見て、フードが変わった、体調や飼育頭数が変わった、排泄用品の交換回数が変わった場合は、一日量から計算し直します。年一回の点検だけで足りると決めず、普段の変更を表へ反映する方法です。
よくある質問
ペットフードは何日分用意すればよいですか?
環境省の一般飼い主編では少なくとも5日分、できれば7日分以上を例示しています。日数と、ペットが普段使う一日量を合わせて数えてください。
犬と猫に同じ一日量を使ってよいですか?
一律には使いません。同じ種類の動物でも条件が異なるため、個体ごとの普段の使用量で計算します。表の80gや0.4Lは仮定です。
開封中のフードも在庫に数えられますか?
保存条件を守り、必要な期間に使える分なら数えられます。残量と開封後の扱いを確認し、未開封の袋と重ねて計上しないでください。
猫砂は何袋あれば足りますか?
一律の袋数では決めません。普段の継ぎ足し量と、備える期間中の全交換に必要な量を同じ単位で合計し、商品の内容量で割って不足を求めます。
持ち出し袋に入れた分は別に足しますか?
実物が別にあれば合計できます。家の棚から移しただけなら、棚の在庫を減らして持ち出し袋へ移し、同じ物を二度数えないようにします。
今日書き込む一日量
いつものフードの袋、水の容器、排泄用品を見て、一頭分の一日量と現在の在庫を紙へ書いてください。5日分・7日分との差を出し、買う単位へ直すところまでが数量表の作業です。
人の備蓄と一緒に収納や補充を見直す場合は、在宅避難の備蓄チェックリストと管理の考え方も確認できます。人の飲料水の目安を、ペットの飲水量へそのまま当てはめないでください。
参考資料
- 環境省「災害、あなたとペットは大丈夫? 人とペットの災害対策ガイドライン 一般飼い主編」19ページ:フード・水の日数、療法食・薬、ペットシーツ等の備え。
資料確認日:2026年11月4日。消費量の記録表、計算例、在庫を場所別に分ける方法は防災ナビ編集部の整理です。図は計算を説明するイメージで、公的な給餌基準や製品の実測結果ではありません。
